とばたあやめ

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とばたあやめ日記


とばたあやめ日記

とばたあやめ  地球上で唯一、戸畑にしかない”あやめ”です


 「戸畑あやめ」は、どこにでも咲いていて見ることができるという花ではありません。
 北九州市戸畑区のそのまた一部のごく限られた所(大谷地区)で保存されている花です。つまり、地球上で唯一、戸畑にしかない”あやめ”です。
 平成22年2月15日朝日新聞朝刊にて、伝説の花「戸畑あやめ」は新種で、学名はトバタエンシスと決まったと発表がありました。(末尾に当日の新聞画像)


紫株
白株
とばたあやめ保存公園

 大陸系遺存植物で、日本原産の原種のあやめの一種だということです。
 今では通称「戸畑あやめ」と呼ばれてますが、昔は自生地から、「小澤見野の小杜若(こぞみののこかきつばた)」と呼ばれていたそうで、小澤見野の原野(現在の土取から金比羅まで)にだけ自生していたようです。
 明治の末期頃までは自生していたとのことですが、それ以後、自然に咲いているものを見ることはできず、絶滅したものとみなされ、「伝説の花・幻の花」と呼ばれていました。(※ 自生種があれば間違いなく天然記念物クラスです。)
 一旦は絶滅してしまったものと思われていましたが、昭和33年(1958年)、西大谷の真矢農園で保護されているのが発見され、”真矢株”と呼ばれ、これが「戸畑あやめ」の始まりの株です。
 普通のあやめは、背丈は60cm〜1m位で長い茎の先に花をつけます。 が、戸畑あやめは、背丈は10cm〜15cm位で、普通のあやめよりずっと小型で、花茎が短く葉丈より低い位置に花が咲くのも特徴です。
 花色は紫で、突然変異で白、白紋があり、5月上・中旬にかけて咲きます。
 あやめのミニチュア版と言ったらぴったしでしょうか。 花菖蒲みたいな華やかさはありませんが、とても小さくて可憐な花を咲かせる姿は何ともいえません。

 1990年の大阪花の万博では銅賞(郷土の花部門)をとりました。


5月の連休には「戸畑あやめ祭り」があります。


戸畑あやめの特徴 と 保存会について


■草  丈:10〜15センチ位
      普通のあやめと比較してずっと小型です。
      花が終わると葉丈が30センチ以上に伸びます。
■花  色:紫・まれに白・絞り
■そ の 他:花茎が短く、葉丈より低く咲くのが特徴です。
■開花時期:5月上旬〜5月中旬
■栽培場所:    戸畑あやめ公園、戸畑区役所屋上庭園、戸畑高校、
   北九州市立高校、あやめが丘小学校、明治学園など。

 天然記念物に指定されている誰故草(たれゆえそう、通称:エヒメアヤメ)と同じ種類で見かけも似ています。
 が、誰故草は4月上旬開花、葉脈がくっきり3本あり、とばたあやめは5月上旬開花、葉脈はほとんど分らない。
 という明確な違いがありますので、似て非なるものには間違いありません。
 誰故草もあやめ公園で見ることができます。



参考:明治8年に編纂された「福岡県地理全誌 巻之50 中原村」に、

  ○原野   小澤見野

   「村の西南六町にアリ。土取ト云処ヨリ。堂ケ峰(俗に金毘羅ト云)マテ。
    南北600間。東西240間。今ハ小松多ク立茂レリ。里民ハ。千畳敷ト云。此野ニ。異草一種ヲ生ス。
    俗ニ小杜若ト称ス。其燕子花ニ似タルヲ以テ名ク。大ナルモ2、3寸ニ過キス。小ナルハ。寸余ナリ。
    4月頃、紫色ノ花ヲ開ク。稀ニ白絞アルヲ見ル。人愛シテ他ニ移シ植レハ其性変シテ、茎伸ヒ。花モ亦
    少シ。野ノ内側2、3町ニ限リテ生ス。隣境ニハナシ。・・・・・・」

と記載ある由。



「とばたあやめを育てる会」
 会員:北九州市民  入会金:500円
 年会費:500円

詳細:大谷市民センター(093−881-4151)

とばたあやめの育て方

 ・原産が北方大陸系なので、寒さや病気には強く、本当は育てやすい植物です。
 ・高台乾燥地に自生していたものなので、風通しが良く日当たりの良い場所を好みます。
 ・水や肥料をやり過ぎると花が咲きません。
「戸畑あやめ」生育カレンダー
 月  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月











分種
岐子
生熟
長成









 


 







 






 






 













 


 


 
 第2土曜日10時〜


 ◎株分け
	・鉢植でもプランターでも地植でも3年に1回は株分けが必要。
	・3〜4芽にばらして植え付ける。
	・鉢植えする時は、鉢に余裕がある方が良い。
	・葉の上部が狩れ始めた頃(10月末頃)から翌年の発芽直前(3月初頃)までの期間。発芽直前が一番良い。
	 この時期は翌年の花芽をつけて、冬を越すための休眠状態に入るので失敗がない。
	・分けた株は、芽の方向(前)にしか伸びていかないので、後ろが空く。
	 なので植えるときは、株を向かい合わせに植えるとどこも空かない。背合わせにすると、中が空く。
 ◎土
	・酸性を好むので鹿沼土にボラ土を若干混ぜたものなど。・・・盆栽の松と同じ。
	・鉢、プランター用の植土の作り方:
			赤玉(小粒):ボラ土(微粒):山砂=1:1:1 の割合。
			赤玉、ボラ土は網目1mmのフルイで良くふるい、粉を取り除き3種を良く混ぜる。
			赤玉は一般のものを用い、硬質系は使わない。
	・地植するときは、畝を作ると水はけが良い。
 ◎肥料
	・燐酸カリ系(バーディラージ、マグアンプK・・骨粉と同じ など)を施肥。
	・油粕などの窒素系は絶対避けること。
	・肥料を施す時期:
		花の開花後(5月)と来年の花芽をつける時(9月)
		根元から離してパラパラと撒き、その上に軽く土をかける。
	・鉢植の場合のマグアンプKなどは、3粒づつくらいを鉢の周囲に4ヶ所ほど
 ◎水やり
	・水やりは、季節を問わず、土が乾いたらやる。
	・地植、鉢植とも表面が完全に乾いたら、水をたっぷりやる。
	・鉢やプランターの場合は底から水が抜けるまでやる。これは、空気を抜くためです。
		(注)土が乾いていないのに、水をやると葉丈だけ伸びて花が咲かない。
		   また、根腐れの原因になり、病原菌にも犯されやすい。
	・鉢への水やりは、鉢を回しながらやるとムラ無くやれる。
 ◎その他
	・育成は、地植が一番良く、プランター植、鉢植の順。
	・根切り虫にやられることがあるので消毒しても良い。
	・軒下や植木の元などには絶対に置かない。風通しと日照が悪いため。
	・雑草は見つけしだい抜き取り、常に風通しを良くすること。
	・鉢は深いものを使う。・・・深い方が水はけが良く、浅い方が水はけが悪いため。
	・鉢は素焼きが良い。一時的な展示などの場合は陶鉢を使っても可だが、通常の育成は素焼きが良い。
	・地植以外の場合、極寒期(霜柱ができたり凍りがはったり)には凍るのを避けるため、軒下などに一時避難を。
	・鉢は、4号〜7号くらいが良い。直径では12cm〜21cm(1号=3cm)。

  鉢植の場合(プランターの場合も同じ)
	・底網を敷きます。丸いのを切って笠形状にするとなお良い。
	・ボラ土(大粒)を敷きます。
	・ボラ土(小粒)を敷きます。
	・植土を浅く敷きます。この上に肥料のマグアンプKなどを少し置いても可。
	・分け株を置きます。
	・植土を鉢一杯に入れます。この時、株が隠れても可。
		一時に入れずに、入れては鉢を回し、入れては鉢を回す様にすると良い。
	・箸などで植土が根になじむ用に回りを挿すと尚良い。
	・最後に、水が底から抜けるまでたっぷりやる。
	・これ以後は、日常の手入れとなる。





1 植え付け場所 ・日当たりの良いところ。朝日だけでも十分当たるところが望ましい。
・乾燥地より湿気の多い方が生育が良い
2 植え付ける土壌 ・粘土質より少し砂が混ざった田土が理想である。
・が、どんな土質でも良く生育する
3 植え付ける時期 ・花が咲き終わった時。
・6月中旬〜下旬、遅くとも7月中旬までに済ませる。
4 植え方 ・植えるところを良く掘り起こし、堆肥または腐葉土を1平米当り2kg入れ、
 整地する。2〜3本づつ30cm間隔に苗が倒れない程度に浅く植える。
 その後、十分に潅水する。
5 植え付け後の管理 ・植え付けから1ヶ月くらい十分潅水すると、中心から葉が20cmくらい伸びる。
・その後は、土が乾いたら十分に潅水して敷ワラすると良い。
6 肥料 ・植え付け1ヶ月後:化成肥料1平米当り30gを全面に施す。
・9月上旬、10月上旬、11月上旬に各40g
・次年度は、3月上旬、4月上旬、7月上旬、9月上旬、10月中旬に各40gを施す。
7 病害虫 ・ヨトウムシ、アオムシ、ハマキムシが発生することがある。
・スミチオン乳剤で駆除する。


学会発表 平成22年2月15日朝日新聞朝刊

            
平成22年2月15日朝日新聞朝刊1面で学名発表がありました。
以下、2月15日朝日新聞朝刊の記事紹介です。
”「戸畑あやめ」新種でした”
”北九州で保存活動”
 かって北九州市戸畑区に自生し、市民が地域ぐるみで保存活動をしている「戸畑あやめ」について、国立科学博物館の研究員が、ほかの地域には見られないアヤメの変種であることを確認し、戸畑にちなんだ学名をつけて論文を発表した。
 「戸畑あやめを育てる会」の常守(つねもり)和明さん(75)は「世界に認知されることになる。戸畑のシンボルとして愛されるように大切に育てていきたい」。
草丈が10~15センチ程度と普通のアヤメより小型で、花が葉陰に隠れるように低く咲くのが特徴。花の色は紫や白などで、5月上旬から中旬にかけて開花する。
 明治初期に刊行された「福岡県地理全誌」に、現在の戸畑区で自生していたとの記述があるが、開発が進むにつれて「伝説の花」となった。
 1958年に地元の農園で株が見つかり、77年に常守さんが呼びかける形で鑑賞会が開かれたのを契機に、本格的な保存活動が始まった。
 現在、自生地は確認されていないが、公園や区役所屋上、一部の学校で栽培されている。
 今回調査したのは国立科学博物館植物研究部の岩科(いわしな)司研究員と秋山忍研究員。
西日本に分布するエヒメアヤメに似ているが、花の形状が異なり、中国や韓国の文献を調べても見あたらないことが判明した。そこで、「戸畑のアヤメの変種」という意味の「イリス・サンギニア・バラエティ・トバタエンンシス」と名付け、和名は「トバタアヤメ」とした。
 岩科研究員は「上品できれいな花を咲かせ、観賞価値は高いのになぜ学名がなかったのか不思議」と話している。(貞松慎二郎)

以上記事内容。










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